信州さわやか号で上高地へ。
22時新大阪出発、夜行バスで一番前の席なんてっ!!
しかも、夏の便の時のバスよりランク低いバス。
リクライニングも普通の観光バス並み、フロントの灯り避けも薄いブラインドが申し訳程度に。
これは眠剤飲まなくては・・、お薬ではなく、ハーブの誘眠剤を飲んで結構ちゃんと眠れた。
隣の座席は空いていたので、どーんと横になって寝た。
早朝の路線バスへの乗り換えをして、上高地バスターミナルに着いたのが5時50分くらい。
ここから新穂高温泉までは、さらに7時30分まで新穂高温泉行の路線バスを待つ。
タクシーの方にも行ってみたけれど、「最近は向こうから登る人が少ないからね」と言われて、「乗り合いタクシー」で相乗りと言う手段はあきらめて、ゆっくりレストランで朝食をとることにした。
登山に来て、レストランで暖かい朝食を食べてからスタートできるなんて初めてだったので、「こんなのも良いかも~」楽しい優雅な朝食でした。
しかし、レストランの窓から見えるはずの山は雲の中。
7時30分バスに乗る。平湯温泉で乗り換えて新穂高温泉に向かう。
なぁんだ、新穂高方面に行く人、十数人くらいいるんだ。
タクシーに一緒に乗りませんか~?って大声出して呼び掛ければけっこう集まったかもしれなかった。
5人いればバスと同じ料金なのに。
新穂高温泉には8時40分ころ着、トイレに行ったり、身支度整えたり、いろいろチェックしていざ出発は9時13分になってしまった。
できれば双六小屋まで行きたい。
さっさと出発するはずだったけれど・・・まぁ、わたし、こんなもんだ。
しばらくは林道歩きだから、ここで距離を稼ぐつもりでサッサカ歩く。 登りは得意。
風は涼しいけれど、頑張って歩いたので背中にも汗がにじむ。
登山者はまばららしく、ほとんど独り。
10時16分、わさび平小屋に着く。
小屋の外にはテーブルとイスがテラスのように用意され、先に来た人たちが食事したりのんびりくつろいでいた。
木をくりぬいた水槽にトマトやバナナなどが浮かべられ、小屋の売店にお金を払って自分で勝手に取って食べるようになっていた。
トマトにかぶりついて「おいしい~」と言っている人に誘い込まれそうになったけれど、
トイレ休憩だけで先へ進む。
やがて、小池新道の入り口から山道を登る。10時42分。
双六小屋まで6時間と書いている。
空は晴れているけれど、雲がかかっていて、山は見えるのかなぁ?っていう感じ。
山道には秋の野花が咲いている。
ナナカマドの実が真っ赤になっているけれど、葉っぱは青々としている。
少しでも紅葉が見られるかと思ってきたけれど、まだまだ早いみたい。
夏に咲き誇っていたお花が立ちがれていた。
岩というか、大きな石くらいのがごろごろしたところを登る。崩れやすいところもたくさんあるのだろうか、ちゃんと安全に進めるようにペンキで印が付けられている。
私のようなど素人にはありがたい。
何度か木の橋を渡って渡渉する。清らかな流れが勢いよく流れていた。
橋が無く、岩を渡渉するところもあった。
水遊びしたいくらいだったけれど、ゆっくりしていたら双六小屋まで行けなくなると思い、先を急いだ。
秩父沢、11時27分。 鏡平まで2時間30分と道標があった。
木の橋は先日の台風の雨にも流されずに無事だった。
10人くらい、沢で休んでお弁当を食べたりしていた。 そういえばもうお昼。
赤い実の生る森の道を進んでいく。 木は低木が多くなる。
土と岩の道を登ったと思ったら、またごろごろ岩ばかりの沢のようなところを登ったり、変化にとんだ道だけれど、登りやすい。
赤い実や、黒い実、笠を着たような実、食べたくなるような実、いろんな木の実が生っていて、お花もキセルアザミなどがたくさん咲いていた。
木の葉の紅葉は見られなくても、草紅葉は見られるかなぁ?と期待しながら登っていく。
写真撮ってばかりで、急いでいたはすがなかなか進めない。
いよいよお腹が空いてきたので、ちょっと広めのところでパンをかじった。
12時27分、シシウドヶ原。
少し平らになったところにグループの人たちが休憩していた。
登ってきた谷が見渡せて良い休憩ポイントだけれど、そろそろ団体さんがスタートしそうだったので先に進んだ。
12時56分、平らな部分、木の歩道がつけられている「熊のおどりば」。
山は曇って見えない。
13時13分、鏡平に到着。
どんよりと曇って急に寒くなってきた。
ポツポツと雨がこぼれた、汗が冷えて寒くなったので急いでウィンドブレーカーを着た。
手袋もインナーを付けて2重にしたが、痺れたようにかじかんでなかなか治らなかった。
曇っているので、せっかくの鏡池には曇り空しか映っていない。
晴れていれば、槍から穂高岳まで映って、逆さ槍が見えるんだけど。
鏡平山荘で暖かいカルピスを注文し、ベンチでパンやクルミやドライフルーツを食べた。
下ってきた若いカップルが「双六小屋では霜柱ができていたし、とっても寒かったですよ」と教えてくれた。 その女の子の言うには、小屋の中も寒かったとか。
ザックはちょっと小ぶり、防寒着が不充分だったかもしれないなぁと思ったけれど、小屋の中も寒いなんてちょっとドッキリ。
池には大きなオタマジャクシがいた。
どうやって越冬するんだろう??
13時35分くらいに、山荘を出発、少しだけ晴れて双六岳の方の山並みが見えたのでいざ出発したけれどまた景色に見入ってしまう。
弓折岳への登り。
弓折中段、はぁ~やれやれ、ここらへんが真ん中かな? 14時7分。
先の方に登山道と登っていく人たちが見える。
弓折乗越、14時27分。
笠が岳への分岐だ、平らな広場になっていてファミリーグループなど20人くらいの人がいた。
小学生くらいの子供連れが二組いた。
少し登ると稜線歩きとなる。
チングルマの枯れた穂や、赤くなりかけた草があったけれど、草紅葉とまではいかない。
コケモモの花がわずかにみられた。
池の向こうに双六小屋とテント場が見えた。
あと少し、と思ってからが結構長かった。
少しずつ山小屋が大きく近く見えてくるのが楽しみだった。
かなり冷え込んで寒い。
こんな寒い中でもテント泊の人が多いのには感心するが、私もテント泊は好きなのでいつかテント泊しよう!とか思う。 でも、あまり寒いのは・・・。
二日前には初雪も降ったとか。 この日も雪が舞ったらしい。
15時15分くらいに双六小屋着。
入り口付近は賑やかだったけれど、混雑しているほどでもなく、通された部屋も7人のところに6人入っただけだった。
私と、ほかに単独行の人が中二階、二段ベッドのようなところに案内された。
布団も普通のサイズで、3~4人くらい寝れそうなところだったので広々と使えた。
お楽しみの夕ご飯、野菜の天ぷら中心のメニューで、ご飯も美味しくて、大盛り3杯いただいた。
二人とか一人でとかいう人が多く、夕ご飯時には話が弾んで楽しい食事だった。
明日は槍ヶ岳山荘に泊まるという人が多かったけれど、野口五郎岳から薬師岳に行くという人もいた。
食事後は売店でコーヒーを注文し、ドリップコーヒーを入れてもらって談話室に行ったら、また他の皆さんと話が弾み、談話室を追い出されるまで楽しいひと時を過ごせた。
その中の一人の女性は、テント泊2回目で明日は笠が岳の方に行くとか言っていた。
外があまりに寒いので談話室に来ていると言っていた。
昼間、汗で湿った服は乾燥室ですぐに乾いた。
双六小屋の乾燥室は素晴らしく大きな風量のあるバーナーで、ハンガーもたくさん用意されていて親切な感じがした。
湿ったタオルなんか、瞬く間に乾いた。
8時になっても消灯しなくて、何時が消灯なんだろう??と言う感じだったけれど、もう8時過ぎにはみんな床に就いていた。
夜中は隣の人のいびきにちょっと困った。
女性でもいびきの酷い人っているけれど、よりによって隣の人が・・・
時々、つっついたりしたけれど、ぜんぜんダメだったので、あのいびきを子守唄だと思って寝た。

登り始めの林道

秩父沢

双六小屋・向こうに鷲羽岳が見えるはずなんだけど・・・

双六小屋の夕ご飯
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